
2020年09月2日 / BLOG
こんにちは。公認会計士の金森俊亮です。
本日は、昨日に引き続き、棚卸立会について記事にします。本日は、筆者の棚卸立会の経験談を中心に棚卸立会の所感を書いていきます。
目次
これは完全に私見ですが、棚卸立会は監査手続として非常に重要な役割があるため、しっかり手続をすることは当然です。
しかし、それ以上に棚卸立会を実施する会計士には、被監査会社であるクライアントがどういった商品や製品を売って商売をしているのかというところを見てもらえればと思います。
監査部屋で、パソコンに向かっているだけではわからない生の情報が棚卸の現場では溢れています。棚卸立会でクライアントの商売に興味を持つことが重要で、色々と現場の方に聞いてみるといいと思います。
クライアントに興味を持って色々と聞いてくる方に冷たい態度を取る方はそうはいないと思います。(経験談ですが)
ここからは筆者の体験談です。
私も10年、監査に従事しましたから、色々なものを実際してきました。
印象的なものとしては
その他、棚卸資産がその会社特有のもので、ここでは書けないものもあるのですが、本当に様々なものを見させてもらいました。
(例えば販売用のものではなく、本業で使用する材料のようなもの等)
私は、車は保有もしていなく、興味もほとんどないのですが、やはり現物を見せてもらえるとテンションが上がりますね。
薬に関しては、原料も含めて見るのが難しかったりします。薬事法の都合で、劇薬は保管を厳重にしないといけないですし、温度管理を適切にしないといけないものは、冷凍庫の中に入ったりもしました。
ホテル業は、食材も様々なものを見れますし、ホテルで提供している食材の単価等も見れるのも面白いですね。
また、客室に置く備品なんかも棚卸資産になっていて、こちらも見れると面白かったです。
色々な商品・製品について詳しくなれることは、会計士独特の利点な気がします。
棚卸立会をするにあたって、基準上に求められているものは当然実施します。(たとえば、棚卸計画表を入手して、内容を検討する等)
それ以外の準備として、私は棚卸対象の商品・製品についてある程度の知識を勉強しています。
私の方法としては、会社のホームページで商品・製品の勉強をしてからであったり、型番をインターネットで検索することで、どういったものかを予習してからは向かいます。
実際に実物をイメージしてから見るかどうかは大事です。仮に、クライアントに全く違うものを見させられても気づかなかったら監査人として失格です。
また、クライアントの担当者と話す際にもイメージがあると、話をしやすいですしね。
長々と書いてきましたが、私は、棚卸立会が大好きです。
現物を見ることは、知的好奇心を刺激してくれるんですよね。こんな世界があるのかという衝撃を毎回受けます。
また、クライアントのビジネスについても勉強ができるので、分析的手続をする際にも、ストーリーを描けるようになります。
経理に配属された方も上司から勉強のために棚卸立会に付き添えと言われている方もよく見ますし、本当に勉強になると思います。
棚卸立会は、会計士の醍醐味ですので、ぜひ楽しんで(仕事なので、不謹慎かもしれませんが)やってもらえればと思います。
本日の記事は以上となります。
公認会計士の行う棚卸立会について、記事にしてみました。経理の方や会計士試験の勉強をされている方はどういうことをやっているかのイメージを持ってもらえれば幸いです。
それでは次回の記事でお会いしましょう。
必要事項をご記入いただき、(送信)ボタンを押してください。
お問い合わせに関しては2営業日以内で返信いたします。