
2020年10月8日 / BLOG
こんにちは。公認会計士・税理士の金森俊亮です。
本日は、公認会計士試験で作るべき得意科目について記事にしたいと思います。
私が合格したのは、10年以上前になりますが、おそらく受験のセオリーとしては変わっていないと思いますし、実務に出てからも見据えたアドバイスになります。
目次
簿記を得意になろう
すなわち、会計学を得意にしましょう。会計学の中でも財務諸表論よりも簿記を得意にすることが大事です。
予備校の講師からも口を酸っぱく言われているかもしれませんが、計算科目は、0か100かではっきりしますので、正解の数字を書ければ、間違いなく加点されます。
一方の理論科目であれば、採点者によっても採点が変わってきますので(なので、公認会計士試験では、1枚の答案を2名で採点するそうですが)不確実性が高まります。
また、会計士試験は簿記が全ての起点になっています。
監査論は、簿記でどういった処理をしているかをしっかり理解していないといけません。
租税法も税前利益を計算するまでに会計上切られている仕訳を想像できないと、税務調整はできません。
経営学の経営分析も財務諸表の数値をベースに行います。
唯一、会社法は、簿記が絡みませんが、会社法で勝負する方は少数派です。(私は苦手でした。。。)
ですので、簿記の基礎力をしっかりつけることが、会計士試験の近道なのです。
監査法人で監査をやるにしても簿記の能力が一番大事です。
なぜなら、常に正しい仕訳をクライアントに示さないといけないからです。確かに、実務では会計基準を理解した上で、会計処理を検討することも多いので、財務諸表論の知識も重要ではあります。しかし、その仕訳を起票することで、どのように財務諸表に表示をされるのかも想像しないといけなく、それは簿記の能力がものをいいます。
また、連結財務諸表は試験勉強で習う通りの仕訳を起票します。そのため、連結財務諸表の監査をするには、連結の仕訳が適切に把握できているかがものをいいます。
受験生の方は、あまり実務では簿記の知識は使わないと思われている方も多いのではないかと思いますが(新人と話すとそう思っていたという人が多いです)そんなことはありませんので、簿記の勉強をしっかりやって、得意科目にしてもらえればと思います。
本日の記事は以上になります。
会計士試験は、範囲が膨大ですので、得意科目も人によってばらけるものです。そのため、簿記が苦手という方もいると思います。ただし、上記に挙げたように、合格後の世界でも簿記の知識が一番使います。
そのため、受験生の時から、簿記の問題を意識的に解いて、実務に出た際にも、苦労することなく、業務をできるようにしましょう。
それでは次回の記事でお会いしましょう。
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