
2021年02月15日 / BLOG
こんにちは。公認会計士・税理士の金森俊亮です。
本日は、監査実務において採用される監査手続の「現金実査」について記事にしたいと思います。公認会計士試験受験生の方を始め、実務で公認会計士の監査に対応される方や内部監査の担当者の方に読んでいただけると幸いです。
目次
現金実査とは、監査人が、監査対象会社に伺って、実際の保管されている現金を実際に数えたり、保管状況をヒアリングするという監査手続です。なお、今回は棚卸立会時に実施する実査や有形固定資産の実査と混同する可能性があるため、あえて「現金」実査としています。
一般的に、現金実査と同時のタイミングで、預金通帳や切手や収入印紙の有価物といったものも併せて確認を行います。
現金実査を行うのは、主に以下の2つの場面で実施します。
なぜ、このタイミングで実施するかは、実査を行うことの意義から説明いたしますので、以下をご覧ください。
現金実査を行う意義は、現金実査で入手する証拠が、外部証拠になるからです。
外部証拠については、以前、棚卸立会の記事にて棚卸立会が大事な理由についての箇所をご参照ください。
https://sk-account.com/2020/09/01/%e6%a3%9a%e5%8d%b8%e7%ab%8b%e4%bc%9a%e2%91%a0/
また、外部証拠を入手できるということだけでなく、現金の流れについても、場合によっては確認することができます。
そのため、現金実査で得られる情報というのは非常に多いということをわかっていただけるのではないかなと思います。
なお、現金実査は前項でも記載していますが、期末後のタイミングと、期中で拠点に往査をしている時の2つの場面で行うことが多いと書いています。
期末後のタイミングで行う実査は、会社の財務諸表の中で計上される現金について、実際に整合しているかを確認します。
一方、期中で拠点で実施する場合は、現金が整合しているかという点も確認はしますが、どちらかというと、その拠点での現金管理の内部統制を確認するという側面で実施されることが多いです。
本日の記事は以上になります。
本日は、現金実査の概念的な側面を記事にしましたが、次回以降は、実際の実務面についても記事にしたいと思います。
現金実査に興味を持っていただけたなら、次回の記事も読んでいただけると幸いです。
次回の記事でお会いしましょう。なお、新規のホームページを立ち上げています。URLはhttps://sk-account.jp/です。よろしかったらご覧ください。
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